日本ヒューレット・パッカード合同会社 健康経営への取り組み
- 会社は社員の業務を取り巻く環境、それらを支えるルールを作るという認識が一般的である中、日本ヒューレット・パッカード合同会社(HPE)では働き方に関するあらゆる選択肢を社員に提供し、その中でいかにその仕組みを活用するかは社員の主体性に任せることで社員の自律性を推進するというアプローチをとっています。
- また、大切な仲間である社員一人ひとりが健康で、良い人生を送ることが会社の財産であり、会社の成長のために重要であると考えています。
HPEでは健康を「Wellness」と呼び、を4つのエリアで定義しています。
1.Physical health:身体の健康
2.Financial well-being:金銭的に健全であること
3.Mental health:メンタル・精神的な健康
4.Community well-being:チーム・社員同士のつながり
- 人事、健康管理部門、健康保険組合が一体となり、健康促進プログラムを実施しています。
2024年3月には、経済産業省より「社員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる法人」として『健康経営優良法人2024(大規模法人部門)』に認定されました。6年連続の認定となります。
社員の健康管理プログラム
- HPEでは「健康管理は自己管理」をモットーに、社員が自分自身の健康ニーズを適切に捉え、主体的に管理することをサポートしています。定期健康診断(35歳以上は人間ドック)は6年連続で受診率100%を達成しています。また、血圧や体脂肪の自己測定コーナーや健康管理センターを設置し、産業医・保健師といった専門家らが心身の健康相談に応じています。
メンタルヘルス不調者、がん患者など特に支援を要するケースについては、社員・上司・人事・産業医・保健師・主治医が連携し、効果的な治療導入支援や疾病と就労の両立支援を行っています。
Wellnessプログラムの実施実績
- 年一回開催するGlobal wellness challengeでは、社員がチームを組んで、歩数の合計を他のチームと競いあいます。グローバルのプログラムでオンラインにてトラッキングするため、自国だけではなく他国のメンバーとも一緒にチームを組むことができ、チームビルディングの効果もあります。
また、日本独自でもウォーキングセミナー、アルコールと上手に付き合う方法を知るセミナー、ヨガセッションなど身体的なものをはじめ、マインドフルネスや老後の生活設計までを考えるファイナンシャルセミナーなどを開催し、参加した社員のアンケートでは9割以上の方から満足という高い評価を得ています。
Work That Fits Your Lifeプログラムの導入
- 2019年4月、HPE米国本社CEO Antonio Neriから新しいプログラム(Work That Fits Your Life) の発表がありました。これは社員のWellnessそしてそれぞれの人生におけるステージを支援するものです。
- これはAntonioが自身のPhilosophyとして、”happy employees equal happy customers and partners”という考えをもっており、HPEのカルチャー醸成への投資として実現したプログラムです。
Work That Fits Your Lifeプログラム(人生の各段階にあった働き方支援)
プログラム | 概要 |
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育児短縮勤務 | 小学校6年生の3月末日までを限度として、必要に応じて通算して6年間短縮勤務を選択することができるようにしています。 |
リタイア前短縮勤務 | 定年再雇用契約の最終更新年を迎えた社員は、希望する場合、上司の承認を得て短縮勤務を行うことができます。1日の勤務時間を30分単位で4時間にまで短縮することが可能となります。 |
Wellness Fridays | 年4回Wellness Fridayを設け、終日就業扱いにてWellness目的のために使うことができます。ビジネス固有の事情で指定日が不可である場合は部門レベルでの設定も許可されます。 |
育児休職制度 | 社員が新しく子供を迎えた際、100%有給相当で26週間の休職を取得できる制度が導入されました。母親は産後休暇8週間および育児休職期間のうち18週間、父親は育児休職期間のうち26週間に適用されます。 |
日本ヒューレット・パッカード合同会社の働き方改革
- 働き方改革という名前が登場する前から、HPEは様々な取り組みを行ってきました。
- 働く時間の柔軟性を定めたフレックスタイム制を、1977年度より導入し、2001年より個人別の固定席を設けないフリーアドレス制を導入、他社に先駆けてワークスタイルに関する時間や場所の柔軟性に力を入れてきました。
- HPEでは、創業当初より「自分で考え主体的に行動する」という社員の自律性を重視しています。社員の自律性こそが、企業の人材価値を最大化し結果として最終的にはビジネスへの貢献に繋がると考えています。
- 社員の業務を取り巻くあらゆる環境に関する制約を取り除き、成果発揮のために最適な環境を主体的に見つけるための選択肢の提供に力を入れています。テレワークの導入により、生産性の向上、移動時間の削減に伴う拘束時間の短縮、ワークライフの充実は勿論のこと、自身にとって最も成果に繋がる働き方を主体的に選択することで「社員の自律性」の育成を一つの大きな目的と考えています。
日本ヒューレット・パッカード合同会社 健康経営宣言
- 昨今働き方改革が声高に言われていますが、HPEでの「働き方改革」とは、働く時間や場所に関するルールを運用することによって「社員を管理する」ことではなく、人と人との「信頼と尊敬」に基づく当社の企業文化を軸に、「ビジネスへの貢献や社員のエンゲージメントに繋げる」ことです。HPEの強みであるテクノロジーを活用し、国として推進する働き方改革の最先端企業となることを目標とします。
- 今後も社員のWellnessの意識向上と支援するしくみの拡充を図り、健康経営を推進することで、更なるAdmired Place to Workを目指していくことを宣言します。