データストア
データストアとは
データストアとは、データセットを保持、管理、配布するためのリポジトリです。
この用語には、組織によって作成、使用、および保管される、あらゆるタイプのデータが含まれます。
どのようなタイプのデータストアが存在するか
一般的には、以下のようなタイプのデータストアが存在します。
リレーショナルデータベース (RDB): 耐久性と信頼性が最も高いタイプのデータストアで、高信頼性ストレージの業界標準となっています。RDBではデータが複数のテーブルに編成され、各テーブルにはテーブルの列を定義するスキーマが存在します。情報レコードを表す各行は、スキーマに従って各列の値を持つ必要があります。すなわち情報にはスキーマ値が割り当てられ、これによって値と情報の関係が確立および維持されます。
非リレーショナルデータベース (NoSQL): 耐久性、耐障害性、永続性、複製性、分散性、および性能を維持しつつ、スキーマを強制しない (あるいは緩く強制する) データベースです。NoSQLは、ドキュメントストアとワイドカラムストアの2つのカテゴリに大別されます。
·ドキュメントストア: キーが使われることのないキー/値ストアで、値は半構造化データのブロブとなり、データストアはブロブの大きな配列です。ドキュメントストアの言語によっては、ユーザーはドキュメントブロブ内で見つかるコンテンツに基づいて、データのソートやフィルタリングを行うことができます。
·ワイドカラムストア (WCS): WCSは本質的にはドキュメントストアとRDBのハイブリッドです。WCSではテーブル、行、列が使用されますが、列の名前とフォーマットが単一テーブル内の行を形成します。
キー/値ストア: 本番環境規模のハッシュマップ (ハッシュマップとはキーから値へのマップ) です。このデータストアタイプには、リレーショナル要素も非リレーショナル要素もなく、キーと値のみで構成され、単純なオブジェクトの一時的保存に適しています。
全文検索エンジン (FTSE): 技術的にはFTSEはNoSQLデータストアです。検索エンジンは、完全一致テキストおよび数値による検索やフィルタリングを得意としますが (この点はDBも同じ)、FTSEは長いテキストフィールド内の特定の部分文字列や単語の検索に優れています。
メッセージ待ち行列: メッセージ待ち行列は本来はデータ転送を目的とするものですが、ここまでに挙げたデータストアタイプと同様に信頼性に優れています。メッセージ待ち行列は擬似的キー/値ストアとして機能しますが、データの一時的保存、キューイング、または送信に適しています。
データストア内には何が保存されているか
データストア内には、エンドユーザーのデータベースアプリケーションで生成されるデータ、組織や情報システムのランダムなデータプロパティ、ファイル、ドキュメントなどが保存されています。データストアは構造化されているものもあれば、構造化されていないものもあり、さまざまな電子的フォーマットで提供されます。
データストアの分類方法は組織によって異なります。一般的には、集中型データストア、運用データストア、アプリケーション固有のデータストアに分類され、専用のソフトウェアまたは一般的なデータベースアプリケーションを使用して設計および実装されます。
HPEとデータストア
データストアの一元化は合理的なアイデアであり、これを実現するための最善の方法は論理的環境の使用です。HPE Ezmeralはこうしたニーズに最適で、オープンプラットフォーム、高性能オブジェクトストア、マルチモーダルデータベース、ハイブリッドマルチテナンシー、単一のグローバルネームスペースなどの機能を備えています。
HPE Ezmeralは、ファイル、NoSQLデータベース、オブジェクト、およびクラウドネイティブなアーキテクチャーや既存のビッグデータからの多様なストリーミングデータを、単一のデータストアに統合できます。そのためユーザーはインサイトの取得に要する時間を短縮し、最新および従来型のさまざまなデータ分析アプリケーションやツール間でデータを安全に共有できます。
HPE Ezmeral Data FabricのEdge-to-Cloudトポロジは、単一のグローバルネームスペースを介して作成およびアクセスされ、インターフェイスやデータの保存場所の違いに関係なく、あらゆるアプリケーションからのデータアクセスを簡素化します。HPEデータレイクハウスは、大量の構造化データ分析を実行できるだけでなく、HPEデータレイクの優れた拡張性と柔軟性を、データウェアハウスのデータ管理および構造と組み合わせられるように設計されています。