
ロケーションベースサービス ロケーションベースサービスとは
ロケーションベースサービス (LBS) は、経路探索、資産トラッキング、マーケティングキャンペーンなどのアプリケーションに地理的コンテキストを提供します。Wi‑Fiロケーションベースサービスが位置特定に使用するのは、アクセスポイント (AP) からクライアントデバイスまでを測定する測距技術です。このため、高精度なロケーションベースサービスを実現するには、クライアント測定の基準点となるAPの正確な配置が必要です。

- ロケーションベースサービスの説明
- ロケーションベースサービスのユースケース
- ロケーションベースサービスの市場機会
- 屋内ロケーションサービスと屋外ロケーションサービスの違いは何でしょうか。
- Wi‑FiロケーションベースサービスでのAPの役割
- 屋内でのGPS信号の弱さという課題をAPはどのように解決するか
- Wi‑Fi 6Eおよび将来のWi‑Fi 7で高精度な位置情報が必要な理由
- 802.11mcとは
- 802.11azとは
- Open Locateとは
- Wi‑Fiロケーションベースサービスのメリット
ロケーションベースサービスの説明
ロケーションベースサービスは、ロケーションアウェアなアプリケーションを実現するために必要です。次のような無線テクノロジーが利用できます。
- Wi‑Fi測距技術: 802.11mc (精密時間測定) またはReceived Signal Strength Indicator (RSSI) 法
- ウルトラワイドバンド (UWB): きわめて高い周波数で動作し、センチメートルレベルの精度を実現するには高価なオーバーレイネットワークが必要
- Wi‑Fi APで使用可能なBluetoothバッテリ動作ビーコン
ロケーションベースサービスの種類
Wi‑Fiロケーションベースサービス技術の比較
Relative Signal Strength Indicator (RSSI) | 到着角 (AoA) | ウルトラワイドバンド (UWB) | FTM (802.11mc/802.11az) |
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説明: 最も旧式で精度の低い距離推定方法 | 説明: BLEと信号強度法の組み合わせにより低い精度を改善 | 説明: 高周波近距離測定に基づく位置判定 | 説明: きわめて精密な往復時間測定による位置判定 |
制限事項: 信号が建物や環境内の物体に影響されることで精度が低下 | 制限事項: カスタムRFハードウェアが必要 | 制限事項: 手間とコストのかかるオーバーレイ展開 | 制限事項: FTM対応のWi‑Fi APが必要 |
精度: 10メートル | 精度: 不明 | 精度: 数センチメートル | 精度: 1〜2メートルから数センチメートル |