構造化データ
構造化データとは

構造化データとは、人間だけでなく機械も簡単にアクセスして理解できる、標準形式で整理された情報のことです。構造化データは通常、異なるデータフィールド間の関係を定義する明確なスキーマを使用して整理されています。高度に整理されているため、さまざまなツールや手法で簡単に検索、クエリ、分析できます。構造化データの例として、氏名、住所、電話番号、メールアドレスなどの顧客情報があります。

この空港の構造化設計のような構造化データは、通常、高度に整理されています。
  • 構造化データの例
  • AIがもたらす構造化データの機会
  • 構造化データの活用をサポートするHPEのソリューション
構造化データの例

構造化データの例

  • リレーショナルデータベースとスプレッドシートでは、構造化データが行と列に保持されており、簡単に保存、アクセス、分析できます。顧客データ、財務データ、人事データは、氏名、取引金額、職務内容などのフィールドに保存されます。この配置により、データのクエリと分析が効率化されます。
  • 医療では、構造化データを使用して患者情報、医療記録、投薬などを記録しています。小売企業や電子商取引企業は、在庫、販売取引、製品情報の追跡に構造化データを使用しています。データベースには、製品ID、名前、価格、在庫量、サプライヤー情報も含めることができます。Web分析では、こうした構造化データを使用して、Webサイトへのアクセス、直帰率、コンバージョン率、滞在時間を追跡します。
  • IoTでは、センサーが温度、湿度、位置座標、タイムスタンプを体系的に収集します。SQLは、データベース内のこうしたデータをクエリして分析します。企業は構造化データを使用することで、レポート作成、分析、データに基づいた選択を簡単に行うことができます。
AIがもたらす構造化データの機会

AIがもたらす構造化データの機会

AIは、構造化データの分析、管理、使用の強化において次のような機会をもたらします。

  • 予測分析: 回帰および分類機械学習モデルでは、構造化データを使用して、顧客の購入パターン、在庫需要、業績を予測できます。
  • データの削除と品質の向上: AIは、構造化データの誤り、不一致、欠測値を自動的に検出して修正し、データの品質と意思決定を向上させます。
  • データ処理の自動化: 機械学習とロボティックプロセスオートメーションでは、さまざまなソースからのデータ入力、分類、統合を自動化することで、時間を節約して運用効率を高めることができます。
  • 的確なインサイトとパターン認識: AIが構造化データをクラスタリングおよび分類して隠れたパターンやインサイトを明らかにすることで、組織はデータに基づいた選択を行い、業務を合理化し、新たな可能性を見出すことができます。
  • カスタマイズとアドバイス: AIは、ユーザーの好みや行動などの構造化データを利用して電子商取引製品の提案やストリーミングコンテンツをパーソナライズできます。
  • 詐欺検知とリスク管理: AIは、構造化データをリアルタイムで分析することで、金融詐欺や保険金請求の異常を検知して防止できます。
構造化データの活用をサポートするHPEのソリューション

構造化データの活用をサポートするHPEのソリューション

HPEでは、次のような幅広い構造化データ向け製品およびサービスを提供しています。

  • HPE Alletra Storage MP B10000: 最新のストレージソリューションです。業界初の分散型スケールアウトブロックストレージアーキテクチャーにより、シンプルなクラウドエクスペリエンス、効率的な拡張、100%のデータ可用性保証を実現します。
  • HPE AIOpsとData Services Cloud Console: 構造化データを管理および最適化する、 AI主導の予測分析を含む統合管理制御プレーンです。潜在的な問題をプロアクティブに特定して解決することで、企業のデータストレージシステムの信頼性、パフォーマンス、効率を確保できます。
  • HPE GreenLake: ハイブリッドクラウド環境をサポートし、オンプレミスとクラウドベースのシステム全体でデータ管理を効率化する、柔軟なクラウドサービスで構造化データを保存および管理します。HPEでは、HPE GreenLake Flexを通じて使用した分だけ支払うことができるStorage as a service も提供しています。

構造化データと非構造化データの違い

機能
構造化データ
非構造化データ

定義

事前定義済みの形式で保存されている、整理された情報 (表など)

事前定義済みの形式や構造を持たない情報

スキーマ

固定スキーマに準拠 (行/列で構成されたデータベーステーブルなど)

固定スキーマはなく、データはネイティブ形式で保存

ストレージ

リレーショナルデータベースに保存 (SQLデータベースなど)

データレイク、NoSQLデータベース、またはファイルシステムに保存

検索性

SQLなどのクエリ言語を使用して簡単に検索可能

分析には、AI、NLP、検索エンジンなどの高度なツールが必要

氏名、日付、住所、金融取引

メール、ビデオ、画像、ソーシャルメディアへの投稿、音声ファイル

ユースケース

レポート、分析、ビジネスオペレーション、トランザクションシステム

感情分析、画像認識、ビッグデータ分析

分析の複雑さ

シンプルかつ簡単

複雑で、特殊なツールと技術が必要

関連トピック

QLCとTLCの比較

非構造化データ

ブロックストレージ

データストレージ

データ管理

ソフトウェア デファインドストレージ