要求の厳しいHPCアプリケーションを実行するために、特別に設計されたオペレーティングシステムをご紹介します。
HPE Cray Supercomputing Operating System Softwareは、大規模で複雑なアプリケーションを実行するために設計されたハイパフォーマンスソフトウェアスイートです。
標準的なSUSE Enterprise Linuxをベースとするソフトウェアは、アプリケーションの効率性、信頼性、管理の向上、およびデータアクセスの拡張を実現するためのさまざまな機能を備えています。

最新情報

  • HPE Slingshotインターコネクトを搭載したHPE Cray XDシステムのサポート

機能

ワークロードのパフォーマンスの向上

HPE Cray OSは、OSの動作を特定のLinuxハードウェアスレッドに制限するCPU割り当てを搭載しています。残りのCPUから発せられるノイズを減らすことで、アプリケーションが専用のCPUを搭載できるようになり、ワークロードのパフォーマンスが向上します。

追加されたHuge Pageサイズにより、限られたサイズのネットワークアドレス変換ハードウェアにおけるアドレス変換のキャッシュミスが回避されて、低レイテンシを実現できます。これは、メモリフットプリントが大きいアプリケーションや、スパース性が高いリファレンスパターンを持つアプリケーションにとって重要です。

XPMEMはプロセス間のメモリ共有を強化して、オンノードのMPIパフォーマンスを向上させます。

このソフトウェアはターボブーストを制御して、システムの予測可能な一貫したパフォーマンスを提供します。

Linuxの標準機能の枠を超えてサポート

HPE Cray OSには、実行中のアプリケーションの電力使用量をきめ細かく監視する機能が備わっており、ユーザーは利用可能な電力リソースを抑制するか利用するかを判断して、システムを効率的に実行できます。

高度なカーネルデバッグは、大規模システム向けのディスクレスノードとHuge Pageをサポートする、コミュニティのLinuxカーネルデバッガーのクラッシュ機能を拡張します。ノードメモリダンプにより、管理者はシステムクラッシュ時にダンプされるノードを選択することができます。

ソフトウェアには、Lustreファイルシステムへのアクセスを可能にするネイティブクライアントが含まれています。データ仮想化サービス (DVS) は、サービスノードにマウントされたファイルシステムへのスケーラブルなアクセスを、コンピュートノードに提供します。また、NFS、IBM Spectrum、およびLustreファイルシステムへの軽量アクセスを実現します。

Crayスーパーコンピューティング系統の活用

HPE Cray Supercomputing Operating System Software、HPCユーザーの固有のニーズに対応するために、数十年にわたって開発と機能強化が進められました。

この (カスタムではなく) カスタマイズされた OSは、標準のLinuxアプリケーションを実行する機能を変更することなく、パフォーマンス、拡張性、信頼性の向上を実現します。

HPE Cray OSは、HPE Servicesによって全面的にサポートされています。